MEDICAL

診療について

初めて来院される方へ

初診時に必要なもの

健康保険証

診療保険機関により月初めに保険証の確認が義務づけられております。

保険証の確認が取れない場合は保険診療として取り扱うことができません。また、保険証のコピーもお取り扱いしていません。 この場合、自費診療扱いとなりますが、指定期日内に保険証をお持ちいただければ返金いたします。

お持ちの方のみご持参ください。
  • 紹介状
  • お薬手帳(お持ちでない方は現在、服用中のお薬をご持参ください)
  • 医療費助成を受けられる方・・・医療券や受給者証
  • 健康診断の二次検診希望の方・・・健康診断結果

予防接種

インフルエンザ予防接種は、毎年10月から予防接種を随時行いたいと考えております。予約制はとっておりません。予防接種希望される方は、スタッフに声をかけてください。問診表をお渡しいたします。

区健康診断

受付でご相談ください。大腸がん・前立腺癌の健診も併せて行っております。

当院は、非労災指定医療機関のため、労災対応はしておりません。

お待ち時間について

診察や処置の内容によってはお待ち時間が異なる場合がございますが、平均15分ほど見ていただければ幸いでございます。
混雑時はお待ち時間が長く、ご迷惑をおかけすることもあるかと存じますが、何卒よろしくお願い申し上げます。

診断書・証明書の発行

診断書申請方法

受付にて、診断書・証明書等申込書に必要事項を記入してをお願いします。

保険会社の所定の様式も病院の様式も、まず受付にて申請をお願いします。

診断書・証明書の料金(税別)

  • 病院専用診断書(病名)
    2,000円
  • 登園・登校許可証
    500円
  • 出社許可証
    1,000円

健康診断書(雇用時)

  • 基本
    4,000円
  • 検尿
    500円
  • 採血
    2,000円
  • 心電図
    2,000円
  • 胸部レントゲン
    1,500円

  • おむつ使用証明書
    1,000円
  • 針・灸・マッサージの施術に関わる同意書
    1,000円
  • 死亡診断書
    5,000円
  • 死亡診断書(2通目以降)
    2,000円

作成にかかる日数

申請受付日から概ね1週間から2週間くらいかかります。余裕をもってお申込みください。

受領方法

文書が完成しましたら、申請者へ連絡いたします。

受け取りの際は、申請時にお渡しする文書申込書控を必ずお持ちください。

患者さんご本人以外がお受け取りの場合は、同意書が必要です。

文書は料金と引き換えになります。

ご不明な点がございましたら、受付までお問い合わせください。

マイナンバーと保険証

4月から、医療機関でのオンライン資格確認システムの設置・導入が義務化されます。
マイナンバーに保険証を紐づけた場合、マイナ保険証として使用できます。患者さんが、このマイナ保険証を医療機関に提示した場合、顔認証システム等を使い受付をするというものです。
2年前くらいでしょうか、オンライン資格確認システム導入に向けた案内が、厚生労働省から届きました。顔認証付きカードリーダーが自己負担なしで導入できるとの通知がきて、申し込みました。半年後にカードリーダーが段ボールで郵送されてきました。早速、電子カルテ業者に接続依頼をしましたが、同じ電カルを導入している全国のクリニックで接続しているのは、せいぜい10件にも満たないとのことでした。カードリーダーは、そのまま1年以上診察室脇にあるシュレッダーの上に放置していました。
ところが、昨年、某大臣が、「2023年4月からシステム導入を義務化する」と報じたものだから大変です。
まず、オンライン資格とは何なのかが、わからない。講習を受けに行って、オンラインの資格をもらわなければならないのかと。その後、資格とは、患者さんの資格であって、確認は医療保険に入っているかどうかの確認であること、そして、このシステムは、カードリーダーにマイナ保険証を差し込んだ時に患者さんが医療保険の被保険者であることをオンラインで確認するためのものでした。ネーミングが悪いですね。
昨年年末、オンライン資格確認システム導入のため、電カル業者と連絡を取り、カードリーダーの接続をしてもらう予定を立てました。電カルは、某回線会社の光通信で接続しているため、業者と日程の調整を図ります。「ベンダーとの契約が必要である」と電カル業者からシステム導入の流れをレクチャーしてもらいました。が、ベンダー...? 業者のことをベンダーというそうです。最初から業者といえばいいのですがね。電カルやパソコンなどでは、ルーターとか、アカウントとか、クラウドとか、ONUとか、慣れない言葉を使うので、IT弱者の私は、そういう単語が出ると、その都度フリーズしてしまいます。でもね、みしま内科では、いろいろなレポートもそうですが、コロナ感染が流行してからは、Zoomを使った講演会への参加や、行政に届け出る書類、報告書の作成などもパソコンを使っておこなっておりますよ。心配しないでくださいね。
他のクリニックも業者への接続を依頼するためか電話がつながらず、ようやく某回線会社の業者と連絡がつき、院内のネット環境を調査に来ることになりました。電カルの接続状況や、ルーターがどこにあるのかの調査に来ると。電話口で調べて分からない場合は、現場調査員人数が二人になると。そうすると、派遣人数が増えるため、一人につき29150円の負担がかかりますよと一方的に言ってきます。おそらく某回線会社の下請け業者がマニュアルを読んでいるだけなのでしょう。「じゃあ、一人追加で調査員に来てください」と言えば、それこそベンダーにお金が入るのでしょう。あまりにも対応が不親切でした。
そんなこんながあって、1月下旬から当院でも無事、マイナ保険証による受付を開始しております。ただ、この二か月近くでマイナ保険証を使った人は、わずか4人です。
オンライン資格確認の導入により、何が可能となるのかというと、次の3点だそうです。
①受け付けにおける受付における患者の資格情報の自動取得
②過去の薬剤情報の閲覧
③特定健診情報の閲覧
この3点です。
医療機関のメリットとしては
「保険診療を受けることができる患者かどうかを即時に確認することが出来るようになり、レセプトの返戻を削減することができます。通常時は、マイナンバーカードによる本人確認をしたうえで、薬剤情報を閲覧することができます。震災時は、マイナンバーカード等による本人確認ができなくても薬剤情報の閲覧ができます。」
とのことです。2011年の震災の時のような電源を喪失した場合は、考えていないようです。
病院では、毎月、レセプト請求というのをやっております。保険診療した場合、支払基金にお金を請求するため書類を提出します。その書類には、患者の氏名、生年月日、性別、保険者番号等を入力します。でも、男性であるのに女性と間違って入力すると、返戻といって書類を戻されますので、訂正してもう一度、請求しなければなりません。病院への入金も遅れてしまいます。この返戻が少なくなるメリットはあります。また、支払基金からレセプト返戻の書類をいちいちクリニックに郵送する必要もなくなります。病院のメリットといえば、これくらいでしょうか。
さて、患者にとってのメリットは何でしょうか。
厚生労働省のホームページを確認すると、「どんないいことがあるの?」の画面が出てきます。
「①より良い医療を受けることができます! ②窓口での限度額以上の支払いが不要になります! ③マイナポータルで確定申告の医療費控除がカンタンにできます! ④就職・転職・引越後も健康保険証としてずっと使えます!」と謳っています。
しかし、①今までも行っております。②限度額を超える患者さんは、当院には殆どおられません。③医療費控除になるような高額医療は当院ではおこなっておりません。が、他の医療機関で高額医療を同時に受けておられる患者さんには便利かもしれません。④就職・転職・引越をする患者さんは、たまにおられます。
つまり、メリットは、多くの患者さんにはないけど、何人かはそのメリットを受けられる程度のものです。
しかし、今は必要ないかもしれませんが、いつか癌や循環器疾患、神経疾患等に罹患し入院し、高額医療を請求されたときなどに便利になるのかもしれませんね。今すぐにマイナ保険証にする必要は、なさそうです。また、マイナ保険証のシステム導入を2023年4月からと期限を切って義務化する必要性も、なさそうです。マイナンバーを保険証と紐づけ、その後銀行口座と紐づける。色々な個人情報が、今後マイナンバーと紐づけられていくのでしょう。便利な世の中になるのは良いのですが、多くの補助金=税金を使ってマイナ保険証の導入を行っているのは、何らかの意図があるからだと思います。マイナンバーが保険証と紐づけられ、次に何との紐づけを政府が国民に要求してくるのか。納税者としてその都度検証しなければなりませんね。
当院では、1月末にマイナ保険証のカードリーダーを設置しました。かかった費用は、約30万円です。42.9万円まで事業額の3/4の補助金が出ますので、約8万円の出費です。開院当初から電子カルテであるため、患者の過去の薬剤情報の閲覧、特定健診情報の閲覧は、患者来院日のみ可能です。しかし、紙カルテを使用しているクリニックではどうしているのでしょうか?
毎月のレセプト請求をする場合、大体3種類の請求方法があるようです。1つは、当院のようにオンラインで請求するもの。2つめが、電子レセプトによる請求で、データをCD-RやFDなどにダウンロードして請求するもの。そして、最後に、紙で請求するもの。この3種類です。医療機関には、療養担当規則というのがあり、例えば当院で処方箋を交付した場合、「○○の調剤薬局に行ってください」と指定することは禁止されている、そんな規則です。これに違反すると、保険医登録が抹消され、保険診療ができなくなる可能性があります。最近、マイナ保険証の導入に際して、療養担当規則が改正され、紙でレセプト請求をしている医療機関に限っては、オンライン資格確認システム導入義務化の例外となりました。また、オンライン資格確認システム導入が、この4月に間に合わない場合、今年の9月くらいまでの猶予期間が設けられています。顔認証リーダーが準備できないとか、電カルベンダーとの調整がつかないとかの場合です。しかし、電子レセプトによる請求をしている医療機関が、電子カルテに移行しオンラインでレセプト請求をする場合、数百万円の費用が必要となります。補助は、勿論ありません。また、電子カルテの記録もキーボードでの打ち込みになりますので、医師の負担はかなり増えると思います。その一方で、パソコン機能を使えば便利なことも多くあり、一概に負担が増えるわけではありません。地方の医療機関での現状がどうなっているのかはわかりませんが、通常診療に加え、今回のオンライン資格確認システムの導入義務化で、医師の負担が多くなっているのは想像に難くはないでしょう。また、地方など、インフラが整備されていない地域では、オンラインシステム自体がうまく機能するのか疑問です。近所の歯科の先生にオンラインシステム導入について伺いましたが、「ビル自体が古くて光回線が引けない。4月には間に合わない」と仰っていました。都会であってもインフラが整備されていない場合もあるのですから、地方ではなおのことではないでしょうか。
さて、YouTubeの動画に、ひろゆきというユーチューバーと東京保険医協会のトークがアップされています。興味のある方は、「ひろゆき 保険医協会」で検索してください。この動画を見ていて、保険医協会の方が「そうゆう考えかたもあると思います」と連呼されていました。大人の対応ですね。私であれば…(自主規制)。ひろゆきという人の番組は、面白いのでよく観ていますが、こういう番組に参加する場合は、事前にどんな番組なのか、情報を集めてから参加したほうがいいですね。私なら参加しません。だって、人の良さそうな白髪の口下手な内科医をおちょくって、視聴者数を増やすような番組なのですから。でも、ひろゆき君が指摘しているように、今回のマイナ保険証での資格確認の義務化は違法であると訴訟を起こすより、システムに詳しい人に相談し導入する方が手っ取り早いと率直に思いますよ。病院を食いものにするベンダーや変な弁護士がいることにも十分注意する必要はありますけどね。因みに、私の知り合いの先生何人かに、今回のオンライン資格確認の準備が済んでいるかを問うてみましたが、ほとんど済んでおらず、4月からの開始は困難なようです。
ともかくこの4月からオンライン資格確認システムの設置・導入が義務化されます。現場でどのような混乱が起きるのか、それとも起きないのか。保険医協会の先生が仰っているように、資格確認システムを導入しないと療養担当規則違反となり保険医登録を取り上げられるのか。多分、厚生労働省は、そんなことはしないと思います。が、2024年秋には紙保険証が原則廃止されるとのことですので、「現在、電子カルテで診療していないクリニックには廃院してもらいましょう」という強いメッセージにはなっています。見守りましょう。
もうすぐ4月。桜の開花宣言もされました。発熱患者も激減し、コロナ感染者・インフルエンザ感染者もほぼゼロです。花粉症で、耳鼻科の先生は大忙しですが、内科は暇です。内科が暇なのは良いことなのですが、昨年7月から8月にかけてコロナ感染者数が急激に増加した、忘れないでください。十分注意してください。
長々と書きましたが、最後まで読んで頂ける方が何人おられるのか、不安です。
2023.3 みしま内科 三嶋 晃

5類感染症になれば、どうなる?

早いもので、2023年も一か月過ぎました。
例年、正月に原稿を書くのですが、年末から忙しく、ようやく原稿を書くことができます。
昨年末、新型コロナウイルスに感染してしまいました。2022年12月23日のことです。
家族からの感染です。
幸い症状が軽く、発熱・咽頭痛もなく隔離期間を過ごしました。年末は、病院に常駐し、処方箋切れの患者さんに対応しておりました。年が明けて、1月4日から発熱外来開始し、翌日から通常診療を開始しております。
私は、元気です。
政府発表では、今年の5月8日から新型コロナ感染症が、2類相当から5類に引き下げられるとのことです。
また、新型コロナワクチンも今年から年一回、秋から冬にかけて接種することが報道されています。
5類に引き下げることの意味は何か。まず患者にとって一番身近なことといえば、コロナ高原検査・PCR検査等が有料になること。治療薬も有料になることです。
もちろん保険は、効きますが、今まで公費で賄っていた検査が、薬が、患者の負担になるということ。
それに伴い、若い人たちが発熱したとしても病院を受診しなくなる可能性があります。
家庭内にコロナウイルスを持ち込み、家族に感染するパターンが今後さらに増える傾向にあると考えます。
若い人は、軽症ですむ可能性がありますが、基礎疾患をお持ちの高齢者に感染すると重症化する可能性は充分あります。
当院では、コロナ内服治療薬を2種類ストックしております。ラゲブリオ(MSD)とゾコーバ(塩野義製薬)です。ラゲブリオには、年末大変お世話になりました。効きます。でも、高価な薬です。10万円くらいします。
3割負担でも3万円です。私も飲みました。医師は、院内にストックしている薬を自分に処方できないので、実費です。10万円ですね。現在、ラゲブリオなどの治療薬は、公費負担とできるので無料で患者さんに処方しておりますが、5類感染症に引き下げられると、負担は大きくなります。
薬価をもっと下げるか、5類感染症に下げたとしても治療薬は、しばらく、公費負担としたほうがいいですね。
5類感染症になると、インフルエンザの患者と同じ扱いとなります。
したがって、当院のような感染対策を行っている指定医療機関以外での診療も可能となります。
しかし、これまでの経緯から発熱患者を受ける医療機関は、限られてくると思います。開業医の先生は、私も含めて高齢者や基礎疾患を持っている先生方が多いので、感染することに大変気を使っていると思います。
クリニックの存亡にも関わりますからね。また、風評被害もあります。
さて、5類感染症になると良いことは何なんでしょうか。どこでも発熱があれば、診てくれる病院が増えること、就業制限や外出自粛が自治体から命令されないことくらいでしょうか。
コロナは、5類のインフルエンザと違い、今のところ冬だけの感染症ではなさそうです。第8波が終息しましたが、昨年のように夏に第9波が来る可能性もあり、ワクチンも冬に入る前に一度でいいのかも今後の感染状況によりますね。しかし、一つ言えることは、時間の経過に伴い弱毒化しているということです。
3年前、志村けんがコロナで亡くなりました。あの時のような強毒性の感染症ではなくなるということです。新型コロナも人間と共生することに今後なるのでしょうね。
一昨年は、コロナで始まりコロナで終わった一年でした。昨年は引き続きコロナで始まり、ウクライナ戦争が起こり、安部元首相が殺され、コロナに加え3年ぶりにインフルエンザが流行する一年でした。
今年は、また新たな感染症や戦争が起きるかもしれません。歴史の教科書に載るような出来事の連続です。
今年の9月、当院は開院して丸まる5年になります。
70歳だった患者さんが75歳となり、「後期高齢者」になります。
現在、当院に歩いて受診される最高齢の方は、101歳。今年、また100歳になられる患者さんも控えております。
大変な時代ですが、私も皆さんと一緒に歳をとりながら、寄り添う診療を今までと同じように行っていきたいと考えております。
2023.2 みしま内科 三嶋 晃

今後のコロナについて思う事

2021年1月14日、武漢から発生した新型コロナウイルスが日本に上陸して一年になります。この間、世界中で医療従事者が新型コロナウイルス感染患者の治療にあたり、その疫学調査が行われ、ほぼウイルスの特徴が明らかになってきています(表①)。もうすぐワクチン接種も開始される予定です。その一方で政府が行ったことは、1月7日に2度目の緊急事態宣言を発出し、さらに一か月の延長をしたことです。一年経過したにも拘らず、やっていることは昨年4月と全く同じではないでしょうか。新たに行ったことといえば、荏原病院などをコロナ専門病院に指定したこと。そして、協力しない業者、患者に罰を与えること(改正新型コロナウイルス特別措置法)。それだけですね。
先月、当院のホームページで、現在の2類感染症からインフルエンザなどと同様の5類感染症に新型コロナウイルスの指定を変更することは、現在の治療体制では無理でしょうと書きました。今回は、5類感染症に指定を変更するためのフローチャートを作ってみました。自粛・自粛はそんなに続くものではないし、近所の居酒屋さんも何軒も潰れています。今必要なのは、人の動きを止めず感染も制御するための知恵を出すことでしょう。
前提として、3つ。まず、荏原病院などの新型コロナ専門病院を各都道府県に設置すること。次に、保健所でも良いのですが、軽症者の安否確認を行う新型コロナウイルス感染センター(仮称)を設置すること。感染が蔓延している現状では、予防の追跡調査は行わない。濃厚接触者の洗い出しは、できる限り民間医療機関で行う。最後に、中等症以上の患者に対してアビガンなどの治療薬を処方する権限を民間病院、診療所などに与えることです。肺炎を合併している可能性があり、自宅・ホテルなどで入院待機を強いられる場合、それを処方する権限を与えることです。
昨年のインフルエンザの感染者数は、全国で70人(2020.12.14~12.20)です。一昨年同時期の感染者数は、全国で105,221人です。東京都では、感染者数は4人(2020.12.7~12.13)です。殆どインフルエンザ感染患者は、でていません。
そこで、年齢で区分けし、下記フローチャートを作ってみました。
①まず、発熱等の症状がある場合、保健所を通さず発熱外来を実施している最寄りの医療機関や、当院の様な医療機関を受診し、トリアージの一環としてPCR検査を行う。インフルエンザの検査は行わない。
②陽性である場合、下記手順に従う。ここで症状の有無とは発熱・呼吸器症状のことです。新型コロナウイルス感染で一番怖いのは、急激に呼吸器症状が悪化することです。
❶75歳以上である場合;基礎疾患・症状のあるなしに拘わらず、コロナ専門病院もしくはコロナ病床を有する民間病院に優先的に入院する。
❷40~74歳;基礎疾患・症状がある場合、専門病院等に入院する。基礎疾患・症状が無い場合、新型コロナウイルス感染センター(仮称)へ登録し、安否確認を行いながら自宅待機10日間とする。症状出現時はセンターを通して入院とする。
❸40歳未満の場合;基礎疾患・症状がある場合、専門病院を紹介。症状が無い場合、センターに登録し、自宅待機10日間とする。10日を経過した場合、出勤・登校に関しては企業・学校等の就業・就学規則に則る。
様々なケースがありご批判も多々あるとは思いますが、超簡素化してみました。現在の医療体制では、新型コロナウイルスを2類から5類に変更することは困難であると言っているだけでは何年経っても現状は同じです。今日本を覆っている閉塞感から抜け出すことはできません。5類にするにはどう体制を作っていくのか、私なりの今時点での考えです。
例年であれば、インフルエンザが流行し感染対策を行っても毎年インフルエンザに罹患している私です。開業医の先生は、私も含め高齢です。感染したら命はもとより風評被害などで閉院を余儀なくされる可能性もあります。でも、この一年間皆が頑張っているように、医療機関が踏ん張らなければなりません。今が踏ん張り時です。
ワクチンの接種も、もうすぐ開始されます。ワクチンの効果が出れば、もう少し状況は改善するはずです。もう少しです。「先生、感染しないでね」と患者さんから声をかけられます。ありがたいことです。みしま内科も皆様のお役に立てるようスタッフ一同頑張ります。
2022.2 みしま内科 三嶋 晃

添付・・表①コロナウイルスについて

新年あけましておめでとうございます。

昨年は、新型コロナウイルスに始まり、終わった一年でした。東京都では、一日2000人台の感染例があり、緊急事態宣言も発出され、その終息出口は未だ見えません。中国武漢から始まった新型コロナウイルス感染症。ワクチン接種は海外で開始されていますが、今年もまだまだコロナ禍は、続きそうです。
さて、感染爆発と医療崩壊がマスコミで報道されております。そもそもこれは、一年前から予想されていたことです。昨年5月に当院のホームページで新型コロナウイルス感染症に対する対応を考察しておりました。抜粋します。

「今後、新型コロナ感染症患者は、結核患者と同様の対応をとるのが得策と考えます。まず、コロナ専門基幹病院を各都道府県に設置し、専門の医師を配置する。現在の結核対応病院をコロナ基幹病院とするのもいいかもしれませんね。新型コロナPCR検査は、今は専門の病院で行っていますが、今後は診療所でも検査できるようになれば患者の早期診断、感染拡大は結核がそうであるようにかなり抑えられると考えます。この冬に第2波が予想されますが、それまでに政府に対策を取って頂きたいものです。」2020.5みしま内科

現在の状況は、どうでしょうか?
まず、PCR検査に関して。当院では、昨年7月から唾液によるPCR検査を施行しております。他の東京都から指定を受けた内科クリニックがそうであるように陽性患者がでた場合、2類感染症に基づき保健所に届出ております。診療所でのコロナ感染診断は一年前と較べ検査体制は少し前進しております。しかし、圧倒的に検査できる診療所が足りません。一日の検査数が増えると品川区保健所での対応ができず、当院への依頼件数も増えているのが現状です。
次に受け入れ態勢です。ようやく東京都は都立広尾病院、荏原病院、豊島病院をコロナ専門病院としました。しかし、一年前に予想できたことを考えるとあまりにも対応が遅すぎます。中等症と考えられる患者も自宅での待機を余儀なくされており、入院待機人数は東京都で7000人を超えております。これまでは中等症から重症になると民間の総合病院のベッドを確保し、その治療にあたっていました。しかし、これほどまでにPCR陽性患者が増えると今まで通りの対応では無理があります。院内感染のリスク、スタッフの確保、他疾患の治療、風評被害、民間病院の経営等の問題から受け入れには限界があります。未だに各都道府県にはコロナ専門病院が殆ど設置されておらず、中等症・重症患者の行き場がありません。今後、自宅待機中亡くなる患者は増加すると予想します。第3波が終息し患者が減ったとしても新たな基幹病院を開設していく必要はあると考えます。
最後に今後の対応についてです。現在新型コロナ感染症を2類から5類に変更することが言われております。新型コロナ感染症をインフルエンザ並みの感染症に位置づけ対応に当たることを意味しております。しかし、5類感染症となった場合、民間病院・診療所が今まで保健所が行っていた業務を引き継がなければなりません。発熱外来の設置、陽性患者のトリアージと自宅待機患者の安否確認を毎日行うなど、これら全てを民間病院・診療所が行わなければならなくなります。軽症から中等症、または中等症から重症に移行した場合の病院受け入れ先の調整も行わなければならない。診療所が行うには負担が重すぎます。今後、患者の流れを調整することだけに特化した新たな機関が必要です。感染経路の調査、濃厚接触者の洗い出しは、感染が蔓延している現在は意味をなしません。陽性患者の報告を医療機関から受けたら、その患者の安否確認と入院の振り分けを行う機関が必要です。また、中等症以上の患者に対して治療薬の一つであるアビガンの処方を民間病院・診療所で処方できる権限を与える必要があります。これらの体制を整備してからの感染症5類への移行でしょう。
昨年7月から当院で唾液によるPCR検査を行うこととしました。当時、院内感染のリスク・風評被害の恐れがあり、悩みに悩んだ末の決断でした。この間、緊張のなかスタッフ一同感染対策を徹底して診療にあたっております。今後もかかりつけ病院として近隣の患者さんのお役に立てる医療を提供していきたいと考えています。

2021.1 みしま内科 院長 三嶋 晃

インフルエンザの予防接種とPCR検査について

【重要なお知らせ】
(1)10月1日からインフルエンザの予防接種開始です。予約が必要です。かかりつけの患者優先です。65歳以上であれば今年は無料です。昨年は、2500円でした。
(2)当院では7月下旬から唾液によるPCR検査を行っております。今まで発熱した場合、濃厚接触者の場合保健所に問い合わせし、品川区であれば保健所のPCRセンター等で検査をしておりました。10月からこの流れが変わります。まずかかりつけ医に連絡し、かかりつけ医が新型コロナPCR検査を必要と判断した場合、保健所等でPCR検査を行うこととなります。当院では、唾液によるPCR検査を行っているため、かかりつけの患者は直接当院にご相談ください。
(3)近隣の開業医の先生方へ PCRの依頼がございましたら時間の許す限り受け付けます。但し学童期以上の患者とします。荏原医師会作成「新型コロナウイルス唾液PCR検査 問診兼診療情報提供書」を当院にFaxしてください。PCRの結果は2日後に出ます。医師会を通して結果報告いたします。

2020.10
みしま内科 三嶋 晃

当医院のコロナ感染症対策について③

中国武漢から発生した日本における新型コロナウイルス感染患者数は、緊急事態宣言発令後、著しく減っております。前回、このホームページを更新した時には、一日の東京都での発症者数は200人を超えていました。しかし、最近は10人程度に抑えられています。ゴールデンウイークには何処も行かず、みんな良く頑張りました。家族旅行も取りやめ、じっと家で過ごしていました。みなさんも恐らく同じ様な休日ではなかったかと思います。他国では、法律により行動を制限され新型コロナの封じ込めを行っています。我が国は、首都封鎖することなく感染患者を減らした国民の民度の高さに改めて驚くばかりです。
さて、今後新型コロナ感染にどう対応していくのか?私なりに考察してみました。
みなさんに馴染みのある疾患で結核という病気があります。
結核の症状は、発熱、咳嗽、喀痰等々です。診断は、胸部レントゲンと喀痰による結核菌の同定とPCR検査です。喀痰検査でガフキー○号と判定され結核を疑った場合、PCR検査を追加で行います。陽性であれば結核治療専門病院へ紹介、入院加療となります。結核は新型コロナと違い空気感染ですので、治療はまず隔離をし抗生剤の投与を行います。保健所に連絡し感染経路を追跡調査し、濃厚接触者がいれば胸部レントゲン等を取ります。必要であれば痰の培養も行います。全国には約50施設の陰圧室を備えた結核指定病院があります。
新型コロナと結核感染症との類似点は、色々あります。肺炎になりやすいのもそうですが、PCR検査や保健所が感染経路を特定するところとか、隔離もそうですね。違っている点は、新型コロナにはまだワクチンが無いところ、結核と違ってRFP/INH/EBなどの特効薬が無いところなどです。
今後、新型コロナ感染症患者は、結核患者と同様の対応をとるのが得策と考えます。まず、コロナ専門基幹病院を各都道府県に設置し、専門の医師を配置する。現在の結核対応病院をコロナ基幹病院とするのもいいかもしれませんね。新型コロナPCR検査は、今は専門の病院で行っていますが、今後は診療所でも検査できるようになれば患者の早期診断、感染拡大は結核がそうであるようにかなり抑えられると考えます。この冬に第2波が予想されますが、それまでに政府に対策を取って頂きたいものです。
普段、別にどこに行くわけでもないのですが、いつもは開いている店が長期間しまっていたりするとなぜか気が滅入ってしまいます。新型コロナとうい見えない鉄格子で社会と人とひととの関係を分断している気がします。感染を気にすることなく話ができ、人と接することができる。そんな当たり前の日常の生活に一日でも早く戻れるようにしたいものですね。最大の敵は気の緩みなんでしょうが、我慢の限界というのはありますからね。本当に厄介なウイルスです。が、なんとかこの国難を皆さんと供に切り抜けましょう。
2020.5 
みしま内科 三嶋 晃

当医院のコロナ感染症対策について②

中国武漢から始まった新型コロナウイルス感染症が東京で蔓延しております。
4月上旬、東京都で一日に確認された患者数は100人近くでした。品川区の累積発生患者数は24人でした。しかし、2週間経過した現在、都内で200人近くの感染者が確認され品川区の累積患者数は4/11の時点で84人です。医療崩壊がいつ起きても不思議ではない切迫した状態です。当院近くの大学病院でも4/6から発熱外来、発熱救急外来の受け入れをストップしております。
さて、4月に入り新型コロナウイルスPCR検査の手順が変更になったのはご存知でしょうか?感染を疑う患者が来院された場合、今までは当院のようなクリニックから保健所を通して特定医療機関・感染症指定病院に紹介し、そこでPCR検査が必要であれば検査を実施して頂くこととなっておりました。しかし、3/24付東京都医師会通達では、かかりつけ医の機能を果たすことが必要であることを謳っております。かかりつけ医を受診された患者がコロナ感染ではないかと、かかりつけ医が疑った場合、直接特定医療機関に紹介し、PCR検査をすることができるようになりました。今まで保健所を介しての感染症指定病院受診でした。今後は保健所を経由せずに直接適切な医療機関での検査が可能となります。しかし、PCR検査を直接診療所でオーダーできるようになるまでには、まだまだ時間がかかりそうです。
当院でのコロナ感染疑い患者の診療手順は、まず問診をしてからレントゲン・院内採血をして頂くこととしております。コロナ感染を疑う場合は、荏原病院・東京品川病院を紹介させて頂いております。特に品川病院はパンク状態であるとの情報を得ているにも拘わらず積極的に患者の受け入れをして頂いており大変感謝しております。
迫りつつある医療崩壊。医療崩壊とは、限りのある医療器具などの医療資源・資材を誰に提供するのか、その選択を現場の医師に嫌でも迫ります。心筋梗塞や消化管出血、脳出血、骨折、悪性腫瘍などで治療をすれば助かる患者も助けることができなくなる事態が来ます。医師になってから患者を助けることしかトレーニングを受けたことの無い医師の精神的ダメージは想像を遥かに超えたものがあるはずです。コロナの患者で病院が溢れかえり入院さえ治療さえできない状態。同じ医療現場の同僚が感染しバタバタと倒れてしまう状態。今回の新型コロナパンデミックは、まさに今まで経験したことのない危機です。前例に則った平時の指導者ではなく、有事の指導者が必要なのかもしれません。
いま私たちにできるのは、三密を避けること。マスク・手洗いをすること位です。小さなことのようですが、マスクの影響か年明けのインフルエンザ患者の数は激減しました。決して小さいことではありません。大切な家族や大切な人を守るためにも今一度原則に立ち返ることが必要です。みなさん、この国難を生きぬいて乗り切りましょう。
2020.4 
みしま内科 三嶋 晃

当医院のコロナ感染症対策について①

中国武漢から始まった新型コロナウイルス感染症が世界中で蔓延しております。
新型コロナ感染症受診・相談の目安として
(1)風邪の症状や37.5℃以上の発熱が4日以上続く場合
(2)強いだるさや息苦しさがある場合
(3)高齢者・糖尿病・心不全・呼吸器疾患・人工透析をうけている、免疫抑制剤や抗がん剤治療を受けておられる患者さんは発熱が2日程度続く場合
都道府県の帰国者・接触者相談センターにご本人かご家族が直接連絡することになっています。各区役所に設けられている相談センターで対応され、新型コロナを強く疑う場合を除き近隣の診療所での診察に誘導されます。
さて、保健所から誘導された患者さんが当院受診された場合です。
当院では、濃厚接触を避けるため、マスク(N・95)、ガウン、ゴーグル、手袋をし患者さんの診察・検査を行っております。また、スタッフから患者さんへの感染を防ぐため、毎日スタッフの体温測定を行っております。資源が少ないのですが、アルコール・次亜塩素酸水でドアの手摺等を消毒しており、いつでもコロナに感染された患者さんが来院されても安全な体制をとっております。
発熱の患者さんは、他の患者さんとは違う部屋に誘導し、渡航歴・濃厚接触者であるかどうかの問診を行い、検温・SpO2測定等を行い、胸部レントゲンを撮り院内採血を行います。院内採血は、5分で結果が出ます。
ウイルス性肺炎特有のすりガラス陰影を認めた場合、また採血にてウイルス感染を疑う場合保健所に当院から電話連絡をします。保健所はその後、適切な医療機関を紹介してくれます。近隣では昭和大学、荏原病院、品川病院、NTT関東病院に紹介されます。その後、診断のため新型コロナPCR検査がされるかどうかは、紹介先担当医の判断にゆだねられます。以上の流れで診療が進みます。
現在の東京都の新型コロナ新規発生数をみると、今後相当数のコロナ感染者が出ると考えられます。当院外来では高齢者が多く細心の注意を払い診療に当たっております。まず院内から感染者を出さないこと。これを第一に診療を行っております。未だ終息の出口が見えない感染症との闘いです。家族も含め大切な人を守るため、帰ったら毎日手洗いをし、うがいをする。今の時期だけは人混みは避ける。簡単なことですが、このような原則を守ることが感染を広げないことにつながるのかもしれません。みしま内科も尽力したいと考えております。
2020.3
みしま内科 三嶋 晃

訪問診療・往診について

研修医の時代から訪問診療、往診をしておりました。長崎の長い階段や坂道を夏は、汗をかきながら指導医の後について癌患者宅まで点滴をしに行っていました。その時の恩師は、今、世知原という小さな町で診療されており、訪問診療もされていると聞いております。徳之島で往診をしたときは、ご夫婦二人とも100歳を超えていて、自宅を訪問した時には留守中。どこにいるのかと自宅の周りを探していたら二人とも裏の畑で仕事に精を出されておられました。帰りの車の中でスタッフと「訪問診療必要なのかな?」と笑いながら病院まで戻りました。その後、病院を移った先々で、川崎・町田で訪問診療をしておりました。川崎では、「すいませんが、土足であがってもいいですか?」と断ってお邪魔するお家もありました。一人暮らしの高齢者を訪問したときは、何度もチャイムを鳴らしても応答がなく、ドキッとしたこともあります。
さて、昨年当院を開院し、今年からまた訪問診療を始めました。自宅の中には家族や思い出が一杯飾ってあり、詰まっております。病院ではなく自宅での診療が根っから好きな性格なんでしょね。小さい頃、もうかなり前に無医村になった田舎では往診してくれる先生がいました。自宅で出産し、看取るそれが普通だった村です。冬の雪が積もった日、自宅の前で意識をなくして倒れた近所のおじいちゃんを運び、往診の先生が来てくれたのを覚えております。子供ながら、診療所の先生は、急な呼び出しでも来てくれるんだと感心しておりました。
色々な事情で、当院受診できず訪問診療を希望される方がおられれば気軽に声をかけてください。急に状態が悪くなって、病院に来られない方でも構いません。みしま内科をかかりつけの病院としてお使いください。