MEDICAL
診療について
初めて来院される方へ
初診時に必要なもの
- 健康保険証
-
診療保険機関により月初めに保険証の確認が義務づけられております。
保険証の確認が取れない場合は保険診療として取り扱うことができません。また、保険証のコピーもお取り扱いしていません。 この場合、自費診療扱いとなりますが、指定期日内に保険証をお持ちいただければ返金いたします。
- お持ちの方のみご持参ください。
-
- 紹介状
- お薬手帳(お持ちでない方は現在、服用中のお薬をご持参ください)
- 医療費助成を受けられる方・・・医療券や受給者証
- 健康診断の二次検診希望の方・・・健康診断結果
予防接種
インフルエンザ予防接種は、毎年10月から予防接種を随時行いたいと考えております。予約制はとっておりません。予防接種希望される方は、スタッフに声をかけてください。問診表をお渡しいたします。
区健康診断
受付でご相談ください。大腸がん・前立腺癌の健診も併せて行っております。
当院は、非労災指定医療機関のため、労災対応はしておりません。
お待ち時間について
診察や処置の内容によってはお待ち時間が異なる場合がございますが、平均15分ほど見ていただければ幸いでございます。
混雑時はお待ち時間が長く、ご迷惑をおかけすることもあるかと存じますが、何卒よろしくお願い申し上げます。
診断書・証明書の発行
診断書申請方法
受付にて、診断書・証明書等申込書に必要事項を記入してをお願いします。
保険会社の所定の様式も病院の様式も、まず受付にて申請をお願いします。
診断書・証明書の料金(税別)
-
- 病院専用診断書(病名)
- 2,000円
-
- 登園・登校許可証
- 500円
-
- 出社許可証
- 1,000円
健康診断書(雇用時)
-
- 基本
- 4,000円
-
- 検尿
- 500円
-
- 採血
- 2,000円
-
- 心電図
- 2,000円
-
- 胸部レントゲン
- 1,500円
-
- おむつ使用証明書
- 1,000円
-
- 針・灸・マッサージの施術に関わる同意書
- 1,000円
-
- 死亡診断書
- 5,000円
-
- 死亡診断書(2通目以降)
- 2,000円
作成にかかる日数
申請受付日から概ね1週間から2週間くらいかかります。余裕をもってお申込みください。
受領方法
文書が完成しましたら、申請者へ連絡いたします。
受け取りの際は、申請時にお渡しする文書申込書控を必ずお持ちください。
患者さんご本人以外がお受け取りの場合は、同意書が必要です。
文書は料金と引き換えになります。
ご不明な点がございましたら、受付までお問い合わせください。
マイナンバーと保険証
4月から、医療機関でのオンライン資格確認システムの設置・導入が義務化されます。
マイナンバーに保険証を紐づけた場合、マイナ保険証として使用できます。患者さんが、このマイナ保険証を医療機関に提示した場合、顔認証システム等を使い受付をするというものです。
2年前くらいでしょうか、オンライン資格確認システム導入に向けた案内が、厚生労働省から届きました。顔認証付きカードリーダーが自己負担なしで導入できるとの通知がきて、申し込みました。半年後にカードリーダーが段ボールで郵送されてきました。早速、電子カルテ業者に接続依頼をしましたが、同じ電カルを導入している全国のクリニックで接続しているのは、せいぜい10件にも満たないとのことでした。カードリーダーは、そのまま1年以上診察室脇にあるシュレッダーの上に放置していました。
ところが、昨年、某大臣が、「2023年4月からシステム導入を義務化する」と報じたものだから大変です。
まず、オンライン資格とは何なのかが、わからない。講習を受けに行って、オンラインの資格をもらわなければならないのかと。その後、資格とは、患者さんの資格であって、確認は医療保険に入っているかどうかの確認であること、そして、このシステムは、カードリーダーにマイナ保険証を差し込んだ時に患者さんが医療保険の被保険者であることをオンラインで確認するためのものでした。ネーミングが悪いですね。
昨年年末、オンライン資格確認システム導入のため、電カル業者と連絡を取り、カードリーダーの接続をしてもらう予定を立てました。電カルは、某回線会社の光通信で接続しているため、業者と日程の調整を図ります。「ベンダーとの契約が必要である」と電カル業者からシステム導入の流れをレクチャーしてもらいました。が、ベンダー...? 業者のことをベンダーというそうです。最初から業者といえばいいのですがね。電カルやパソコンなどでは、ルーターとか、アカウントとか、クラウドとか、ONUとか、慣れない言葉を使うので、IT弱者の私は、そういう単語が出ると、その都度フリーズしてしまいます。でもね、みしま内科では、いろいろなレポートもそうですが、コロナ感染が流行してからは、Zoomを使った講演会への参加や、行政に届け出る書類、報告書の作成などもパソコンを使っておこなっておりますよ。心配しないでくださいね。
他のクリニックも業者への接続を依頼するためか電話がつながらず、ようやく某回線会社の業者と連絡がつき、院内のネット環境を調査に来ることになりました。電カルの接続状況や、ルーターがどこにあるのかの調査に来ると。電話口で調べて分からない場合は、現場調査員人数が二人になると。そうすると、派遣人数が増えるため、一人につき29150円の負担がかかりますよと一方的に言ってきます。おそらく某回線会社の下請け業者がマニュアルを読んでいるだけなのでしょう。「じゃあ、一人追加で調査員に来てください」と言えば、それこそベンダーにお金が入るのでしょう。あまりにも対応が不親切でした。
そんなこんながあって、1月下旬から当院でも無事、マイナ保険証による受付を開始しております。ただ、この二か月近くでマイナ保険証を使った人は、わずか4人です。
オンライン資格確認の導入により、何が可能となるのかというと、次の3点だそうです。
①受け付けにおける受付における患者の資格情報の自動取得
②過去の薬剤情報の閲覧
③特定健診情報の閲覧
この3点です。
医療機関のメリットとしては
「保険診療を受けることができる患者かどうかを即時に確認することが出来るようになり、レセプトの返戻を削減することができます。通常時は、マイナンバーカードによる本人確認をしたうえで、薬剤情報を閲覧することができます。震災時は、マイナンバーカード等による本人確認ができなくても薬剤情報の閲覧ができます。」
とのことです。2011年の震災の時のような電源を喪失した場合は、考えていないようです。
病院では、毎月、レセプト請求というのをやっております。保険診療した場合、支払基金にお金を請求するため書類を提出します。その書類には、患者の氏名、生年月日、性別、保険者番号等を入力します。でも、男性であるのに女性と間違って入力すると、返戻といって書類を戻されますので、訂正してもう一度、請求しなければなりません。病院への入金も遅れてしまいます。この返戻が少なくなるメリットはあります。また、支払基金からレセプト返戻の書類をいちいちクリニックに郵送する必要もなくなります。病院のメリットといえば、これくらいでしょうか。
さて、患者にとってのメリットは何でしょうか。
厚生労働省のホームページを確認すると、「どんないいことがあるの?」の画面が出てきます。
「①より良い医療を受けることができます! ②窓口での限度額以上の支払いが不要になります! ③マイナポータルで確定申告の医療費控除がカンタンにできます! ④就職・転職・引越後も健康保険証としてずっと使えます!」と謳っています。
しかし、①今までも行っております。②限度額を超える患者さんは、当院には殆どおられません。③医療費控除になるような高額医療は当院ではおこなっておりません。が、他の医療機関で高額医療を同時に受けておられる患者さんには便利かもしれません。④就職・転職・引越をする患者さんは、たまにおられます。
つまり、メリットは、多くの患者さんにはないけど、何人かはそのメリットを受けられる程度のものです。
しかし、今は必要ないかもしれませんが、いつか癌や循環器疾患、神経疾患等に罹患し入院し、高額医療を請求されたときなどに便利になるのかもしれませんね。今すぐにマイナ保険証にする必要は、なさそうです。また、マイナ保険証のシステム導入を2023年4月からと期限を切って義務化する必要性も、なさそうです。マイナンバーを保険証と紐づけ、その後銀行口座と紐づける。色々な個人情報が、今後マイナンバーと紐づけられていくのでしょう。便利な世の中になるのは良いのですが、多くの補助金=税金を使ってマイナ保険証の導入を行っているのは、何らかの意図があるからだと思います。マイナンバーが保険証と紐づけられ、次に何との紐づけを政府が国民に要求してくるのか。納税者としてその都度検証しなければなりませんね。
当院では、1月末にマイナ保険証のカードリーダーを設置しました。かかった費用は、約30万円です。42.9万円まで事業額の3/4の補助金が出ますので、約8万円の出費です。開院当初から電子カルテであるため、患者の過去の薬剤情報の閲覧、特定健診情報の閲覧は、患者来院日のみ可能です。しかし、紙カルテを使用しているクリニックではどうしているのでしょうか?
毎月のレセプト請求をする場合、大体3種類の請求方法があるようです。1つは、当院のようにオンラインで請求するもの。2つめが、電子レセプトによる請求で、データをCD-RやFDなどにダウンロードして請求するもの。そして、最後に、紙で請求するもの。この3種類です。医療機関には、療養担当規則というのがあり、例えば当院で処方箋を交付した場合、「○○の調剤薬局に行ってください」と指定することは禁止されている、そんな規則です。これに違反すると、保険医登録が抹消され、保険診療ができなくなる可能性があります。最近、マイナ保険証の導入に際して、療養担当規則が改正され、紙でレセプト請求をしている医療機関に限っては、オンライン資格確認システム導入義務化の例外となりました。また、オンライン資格確認システム導入が、この4月に間に合わない場合、今年の9月くらいまでの猶予期間が設けられています。顔認証リーダーが準備できないとか、電カルベンダーとの調整がつかないとかの場合です。しかし、電子レセプトによる請求をしている医療機関が、電子カルテに移行しオンラインでレセプト請求をする場合、数百万円の費用が必要となります。補助は、勿論ありません。また、電子カルテの記録もキーボードでの打ち込みになりますので、医師の負担はかなり増えると思います。その一方で、パソコン機能を使えば便利なことも多くあり、一概に負担が増えるわけではありません。地方の医療機関での現状がどうなっているのかはわかりませんが、通常診療に加え、今回のオンライン資格確認システムの導入義務化で、医師の負担が多くなっているのは想像に難くはないでしょう。また、地方など、インフラが整備されていない地域では、オンラインシステム自体がうまく機能するのか疑問です。近所の歯科の先生にオンラインシステム導入について伺いましたが、「ビル自体が古くて光回線が引けない。4月には間に合わない」と仰っていました。都会であってもインフラが整備されていない場合もあるのですから、地方ではなおのことではないでしょうか。
さて、YouTubeの動画に、ひろゆきというユーチューバーと東京保険医協会のトークがアップされています。興味のある方は、「ひろゆき 保険医協会」で検索してください。この動画を見ていて、保険医協会の方が「そうゆう考えかたもあると思います」と連呼されていました。大人の対応ですね。私であれば…(自主規制)。ひろゆきという人の番組は、面白いのでよく観ていますが、こういう番組に参加する場合は、事前にどんな番組なのか、情報を集めてから参加したほうがいいですね。私なら参加しません。だって、人の良さそうな白髪の口下手な内科医をおちょくって、視聴者数を増やすような番組なのですから。でも、ひろゆき君が指摘しているように、今回のマイナ保険証での資格確認の義務化は違法であると訴訟を起こすより、システムに詳しい人に相談し導入する方が手っ取り早いと率直に思いますよ。病院を食いものにするベンダーや変な弁護士がいることにも十分注意する必要はありますけどね。因みに、私の知り合いの先生何人かに、今回のオンライン資格確認の準備が済んでいるかを問うてみましたが、ほとんど済んでおらず、4月からの開始は困難なようです。
ともかくこの4月からオンライン資格確認システムの設置・導入が義務化されます。現場でどのような混乱が起きるのか、それとも起きないのか。保険医協会の先生が仰っているように、資格確認システムを導入しないと療養担当規則違反となり保険医登録を取り上げられるのか。多分、厚生労働省は、そんなことはしないと思います。が、2024年秋には紙保険証が原則廃止されるとのことですので、「現在、電子カルテで診療していないクリニックには廃院してもらいましょう」という強いメッセージにはなっています。見守りましょう。
もうすぐ4月。桜の開花宣言もされました。発熱患者も激減し、コロナ感染者・インフルエンザ感染者もほぼゼロです。花粉症で、耳鼻科の先生は大忙しですが、内科は暇です。内科が暇なのは良いことなのですが、昨年7月から8月にかけてコロナ感染者数が急激に増加した、忘れないでください。十分注意してください。
長々と書きましたが、最後まで読んで頂ける方が何人おられるのか、不安です。
2023.3 みしま内科 三嶋 晃
5類感染症になれば、どうなる?
例年、正月に原稿を書くのですが、年末から忙しく、ようやく原稿を書くことができます。
昨年末、新型コロナウイルスに感染してしまいました。2022年12月23日のことです。
家族からの感染です。
幸い症状が軽く、発熱・咽頭痛もなく隔離期間を過ごしました。年末は、病院に常駐し、処方箋切れの患者さんに対応しておりました。年が明けて、1月4日から発熱外来開始し、翌日から通常診療を開始しております。
私は、元気です。
政府発表では、今年の5月8日から新型コロナ感染症が、2類相当から5類に引き下げられるとのことです。
また、新型コロナワクチンも今年から年一回、秋から冬にかけて接種することが報道されています。
5類に引き下げることの意味は何か。まず患者にとって一番身近なことといえば、コロナ高原検査・PCR検査等が有料になること。治療薬も有料になることです。
もちろん保険は、効きますが、今まで公費で賄っていた検査が、薬が、患者の負担になるということ。
それに伴い、若い人たちが発熱したとしても病院を受診しなくなる可能性があります。
家庭内にコロナウイルスを持ち込み、家族に感染するパターンが今後さらに増える傾向にあると考えます。
若い人は、軽症ですむ可能性がありますが、基礎疾患をお持ちの高齢者に感染すると重症化する可能性は充分あります。
当院では、コロナ内服治療薬を2種類ストックしております。ラゲブリオ(MSD)とゾコーバ(塩野義製薬)です。ラゲブリオには、年末大変お世話になりました。効きます。でも、高価な薬です。10万円くらいします。
3割負担でも3万円です。私も飲みました。医師は、院内にストックしている薬を自分に処方できないので、実費です。10万円ですね。現在、ラゲブリオなどの治療薬は、公費負担とできるので無料で患者さんに処方しておりますが、5類感染症に引き下げられると、負担は大きくなります。
薬価をもっと下げるか、5類感染症に下げたとしても治療薬は、しばらく、公費負担としたほうがいいですね。
5類感染症になると、インフルエンザの患者と同じ扱いとなります。
したがって、当院のような感染対策を行っている指定医療機関以外での診療も可能となります。
しかし、これまでの経緯から発熱患者を受ける医療機関は、限られてくると思います。開業医の先生は、私も含めて高齢者や基礎疾患を持っている先生方が多いので、感染することに大変気を使っていると思います。
クリニックの存亡にも関わりますからね。また、風評被害もあります。
さて、5類感染症になると良いことは何なんでしょうか。どこでも発熱があれば、診てくれる病院が増えること、就業制限や外出自粛が自治体から命令されないことくらいでしょうか。
コロナは、5類のインフルエンザと違い、今のところ冬だけの感染症ではなさそうです。第8波が終息しましたが、昨年のように夏に第9波が来る可能性もあり、ワクチンも冬に入る前に一度でいいのかも今後の感染状況によりますね。しかし、一つ言えることは、時間の経過に伴い弱毒化しているということです。
3年前、志村けんがコロナで亡くなりました。あの時のような強毒性の感染症ではなくなるということです。新型コロナも人間と共生することに今後なるのでしょうね。
一昨年は、コロナで始まりコロナで終わった一年でした。昨年は引き続きコロナで始まり、ウクライナ戦争が起こり、安部元首相が殺され、コロナに加え3年ぶりにインフルエンザが流行する一年でした。
今年は、また新たな感染症や戦争が起きるかもしれません。歴史の教科書に載るような出来事の連続です。
今年の9月、当院は開院して丸まる5年になります。
70歳だった患者さんが75歳となり、「後期高齢者」になります。
現在、当院に歩いて受診される最高齢の方は、101歳。今年、また100歳になられる患者さんも控えております。
大変な時代ですが、私も皆さんと一緒に歳をとりながら、寄り添う診療を今までと同じように行っていきたいと考えております。
2023.2 みしま内科 三嶋 晃